育休延長するしない?迷った際に役立つメリットデメリットと判断ポイント
仕事から離れて、ゆったりと子どもと向き合える時間。育休がもっと長く続けばどんなにいいだろう・・・そんな気持ちの方も多いのではないでしょうか。
育休中の方にとって、育休を延長するか、予定通り復帰するかの決断は大きなものです。
どちらの選択肢にもメリットとデメリットが存在するので慎重に検討したいところ。
だからこそ、「考えても考えてもグルグルしてしまいます・・・」といった方からのご相談をよくいただきます。
今回は、育休延長のメリット・デメリットを整理し、迷った際に役立つ判断ポイントを実際の相談事例も交えながらお伝えします。
後半には、決してやってはいけない選択の仕方も載せています。ぜひ、最後までご覧ください。
育休延長のメリット
1.子どもと過ごす時間が増える
育休延長のメリットはなんといってもコレ!
成長が著しいこの幼少期に子どもとじっくり向き合い、日々変化の場面に立ち会えることや、愛着形成を深めることができるのは貴重な体験です。
また、日々の生活で子どもの新たなニーズに素早く応じられるため、発育に応じた適切なケアが可能になります。
特に、上のお子さんが小学校入学を迎える方は、入学前後のタイミングに育休期間をかぶせることで、環境が変化する子どものフォローをしたいと考える方が多いです。万が一、登校渋りなどがあっても、出勤を気にせず、子どもの状況を第一優先で対応したいというニーズを叶えることができます。
長い目で見た場合、子どもの心の安定は、仕事を続けていく上での重要な要素。育休を延長することでその土台を作ることができるという考え方です。
2.家庭内を見直す時間が増える
当然ながら、育休期間は、家にいる時間が長くなります。その間に、家庭内の色々なことを見直すことが可能です。
例えば、家の片づけ。復帰後、探し物をせず、家族も家事に参加しやすい仕組み作りですね。
また、保険をはじめとする家計の見直しや住宅購入の検討など。
さらには、互いの子育て観やキャリア展望などについて、夫婦で共有しておくなど。
これらは、大きなタスクのため、なかなか仕事をしながらだと腰が重くなりがち。育休を延長することで、こうした重要なタスクに向き合う時間に充てることもできます。
育休延長のデメリット
1.仕事のブランク
長期間職場を離れることで、自分のスキルや役割が薄れることに不安を覚える方も少なくありません。例えば、コロナ禍で育休を延長した教員が、復帰後、育休中に進んだICT化についていくのが大変だったというようなことです。システムや人事の変化が激しい企業にお勤めの場合も、長い育休に不安を感じるでしょう。
長期間育休をとられた方が、よく「浦島太郎感」と表現されるのはこのことですね。
また、職場によっては、大なり小なりキャリアへの影響というデメリットがあるかもしれません。
2.経済的な負担
育休期間中は通常、収入が減少するため、家計に影響が出る場合があります。特に育休給付金の受給期間が終了するタイミングでは、家計の再検討が必要になるでしょう。
「何となく経済的に厳しい」という肌感覚ではなく、復帰する場合と延長する場合との違いについて、具体的な数字で概算を出しておくことは、判断基準の一つになります。
3.保育園問題
育休を延長する場合、育休復帰したいタイミングで保育園に入れない可能性があります。入れたとしても、第一希望の園に入園できるとは限らず、送迎の負担が大きくなるかもしれません。
また、育休中も上の子を保育園に預けられますが、自治体によっては、1年間しか利用できないなど制限がある場合があります(育休退園問題)。
その場合は、上の子も家庭で保育をすることになったり、幼稚園に預けたりすることに。前者の場合は、育休延長のメリットとして挙げた「子どもと過ごす時間が増える」ことを反対に“負担”に感じることも。後者の場合は、復帰後もそのまま幼稚園だと預け時間が短くなる、あるいは復帰のタイミングで保育園への転園を検討しなくてはならないなど、悩む方が多くいらっしゃいます。
育休延長を迷った際に考えるべき判断ポイント
①まずは、自分にとってのメリットデメリットを整理する
②その中で、「一番大切にしたいコト」を考える
③②を優先することで生じるデメリットについて、小さくする方法を考える
考えてグルグルしてしまうのは、「デメリットのない選択肢を選ぼうとするから」。
「一番大切にしたいコト」で選んだ結果、それによって発生するデメリットは、予め対策したり、想定内として引き受けたりする覚悟をする。これで、納得する選択ができるはずです。
【ご相談実例:K様】
育休延長する上での注意点
このように、迷った際は、メリットとデメリットをしっかりと把握し、自分自身と家族の状況に合わせて納得のいく選択をすることが大切です。
一つ気をつけてほしいのは、「仕事復帰が不安だから」という消極的な理由で、育休延長を選ぶこと。これでは、問題を先送りするだけで、また復帰が近づく同じ頃に、同じ問題にぶち当たります。
育休を延長するのであれば、延長した時間をどのように過ごすのかを明確にすることが大事です。もし仕事復帰が不安なのであれば、それを残りの育休期間でどのように解消していくのか、具体策を練ることが必要です。
【参考記事】
http://sukkiri-style.sakura.ne.jp/sukkiri-style_new/voice-20240501/
せっかくの育休。お子さんとの時間を満喫するためにも、自信を持って復帰するための準備期間にもしてくださいね。
Sukkiri-Styleでは、こうした大事な選択の節目で、一人ではグルグル回って決断できない!という方のご相談にも乗っています。お気軽にお問い合わせください。