時短勤務は迷惑?育休復帰後に時短でも罪悪感を持たず働くために心掛けること

時短勤務は迷惑かワーママが産休・育休から復帰する際、フルタイムで働くか、時短勤務などの制度を利用した働き方をするのか、検討する人も多いでしょう。

中には、「時短を取りたいけれど、職場に迷惑をかけるのではないか・・・」「短い時間では、成果を出せないのはないか・・・」などと悩む人もいるのも事実。

 

果たして、時短勤務は本当に迷惑なのでしょうか。

そもそも、時短勤務は、育児・介護休業法で導入が義務付けられており、原則1日の労働時間を6時間に短縮することができます。制度の要件を満たしている従業員から時短勤務取得の申し出があった場合、企業側は原則として断ることができません。

また、企業側からしても、辞められて新たな人材にゼロから教えるより、決まった時間内でちゃんと働いてくれる人材がいてくれればチームとして助かるはずなのです。

そうはいっても、当事者となれば上司や同僚の目が気になったり、申し訳ないなと思う気持ちになったりするのも理解できます。

そこで、ここでは「時短勤務って迷惑な働き方ではないのかな」とお悩みの方へ、時短勤務でも迷惑がられることをおそれず、逆に色々な意味でチャンスに変えていく方法を考えていきます。

ワーママ

時短勤務で働く目的を明確にする

時短勤務の場合、時短している分のお給料が減ります。また、時短している分の仕事は、本人が勤務時間内に効率よく仕事をしてパフォーマンスを上げることはもちろん、同僚や上司が補うことになることも理解しておくことが重要です。

そうしたことを踏まえた上で、フルタイムではなく時短勤務にするのはなぜか。時短勤務にした分の時間をどのように使うのかを自分の中で明確にしておく必要があります。

たとえば、会社にお勤めのAさんの場合。

「我が家は、夫が単身赴任のため、子どもの保育園の送迎は当然ながら私一人。2時間の時短のおかげで、ワンオペながらなんとか送迎をこなしながら働くことができています。」

とおっしゃっています。

また、大学職員のBさんは、勤務地が遠く通勤時間が長くかかるため、時短勤務は必須と考えながらも、周りの目を気にして取得に踏み切れないでいましたが・・・

「夫婦で一日の時間割を表にして書き出してみたところ、『やっぱり時短にしないと無理だね!』と改めて実感しました。フルタイムにしたら体力的にも続かないなとイメージできたのです。結果、子どもが小さいうちは、近くに転勤になるまで時短で乗り切ろうと納得して決めることができました。」

とのこと。

 

タイムスケジュール

仕事を続けるために「今は」必要な働き方なのだということを、自分自身が理解すること。これが時短勤務でも罪悪感を持たずに働くための一つ目のポイントです。

 

時短勤務はチャンスととらえよう

「時短勤務は悪いことばかり」と考えると、肩身も狭くなるでしょう。そこで、「時短勤務はチャンス!」と視点を少し変えてみたいと思います。

パフォーマンスを上げるチャンス

時短勤務の場合、当然のことながら勤務時間が短くなるので、限られた時間で効率を上げて働く必要性が出てきます。そのため、優先順位をつけ、無駄な時間を省く思考が自然と身についていくはずです。
「産休前は、プレゼン資料のデザインの細部にこだわりすぎたり、同僚との世間話に夢中になったりしていたこともあったと思います。」とCさん。

フルタイムで働いている他の同僚や仕事のデキる同僚と比べてしまうと辛くなってしまうので、「これまでの自分」と比べて1.5~2倍のパフォーマンスになるよう心掛けるとよいでしょう。

こうした意識は、時短勤務をとらなかったら身につかなかったことかもしれません。

そして、この期間に身につけた時間に対する意識は、時短勤務が終了した後も、自分自身の財産となって残るはずなのです。

そう考えると、時短勤務はチャンス!と思えませんか。

 

上司・同僚とコミュニケーションを取るチャンス

時短勤務だと、集中して仕事をしていたら、あっという間に退勤時刻に!同僚とのコミュニケーションなんてとる時間がなーい!と思われる方も多いはず。
確かに、物理的に在勤時間が少なくなるわけですから、何も対策を講じないと、そうなる可能性が大です。でも、意識を少し変えることで、「時短勤務でも」「時短勤務だからこそ」積極的にコミュニケーションを取っていくことができます。

たとえば、仕事の進め方について。

在勤時間が少なく、いつ子供の発熱などで急なお呼び出しがかかるか分からないため、

・締め切りよりも早め早めに進める

・進捗状況を、チームメンバーや上司にこまめに伝えておく

・完成6割でいったん提出する

などを心掛けるといいでしょう。

真面目な人ほど、「全部仕上がってからでないと報告できない」とか、「こんなことぐらいは一人でやらないと」と思って自分で抱えがち。
ですが、教員のDさんは、ある日上司にこう言われたそうです。「最後まで仕上げてきてしまったものには、直してとは言いづらいんだよね。途中経過を見せてもらえるとアドバイスもしやすいな。」と。

確かに、自分の解釈で100%できあがったものを出すよりも、60%ぐらいの完成度で、いったん上司に確認した方が、結果手戻りがなくて時間短縮になったり、アドバイスをもらってよりよいものができたりします。

また、同僚に引継ぎをする際や、急なお休みによって仕事をカバーしてもらう際にも、経過を分かってもらっていた方がスムーズですね。

そして、「周りの支えがあってこの働き方ができている」と思えば、自然と「○○してくださって助かりました!ありがとうございました。」といった言葉を伝える機会が増えるでしょう。

また、時短勤務といえども、自分に余裕のある時もあるはず。その時には、「今手が空いています。何かやっておくことはありますか?」「○○は私できますが、やらせていただけますか?」など、自分から積極的に関わっていくとよいでしょう。

時短勤務の場合、ついつい「できないこと」に目を向けがちですが、時短をとりながら生き生きと働いている方に共通していることの一つが、「できること」も伝えていくように心掛けていることです。

直接話す時間がない場合は、大きめの付箋にメモを残すなどの方法でコミュニケーションを心掛けている方も多いです。

付箋メッセージ

一緒に働く時間が短いからこそ、コミュニケーションの“濃さ“を心掛けることで、相互理解が深まり、仕事の質も、「ひとりでできてしまう」時よりも上がると言えるのではないしょうか。

 

それでも罪悪感を感じたら

それでも時には肩身が狭いと感じたり、罪悪感を感じたりすることもあるでしょう。

そんな時には、最初に考えた「時短勤務をとる目的」を今一度思い出してみてください。「ああ、そうだった。私はこのために時短勤務という方法を選んだのだ。」というのをいつも握っているのとそうでないのとでは心持が違うはずです。

また、目の前の同僚に恩返しをしなくてはと考えるとつらいかもしれませんが、数年後バリバリ働けるようになった時に、今の自分と同じ立場の人が気持ちよく働けるようにしようという考え方をしてみませんか?
私も、先輩から「あなたが思い切りできる時に返せばいいよ」と「恩送り」という言葉を教えていただきました。

こんな素敵な考え方で、皆が気持ちよく働ける社会になったらいいなと願っています。

 

まとめ:時短勤務は仕事を続けるために必要な働き方

子育て中の人だけでなく、介護など家庭の事情を持つ人が仕事を続けていくためには、様々な働き方を選べることが大切です。

せっかく取得するのであれば、時短した分の時間を自分の大事にしたいことに使いながら、フルタイムに戻った時にバージョンアップするための準備期間と捉えて、制度を活用しましょう。

フルタイムの人も時短勤務の人も、皆頑張っていることは事実なのですから。

 

どんな働き方を選んだとしても、あなたが胸を張ってお仕事できることを応援しています。

 

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