育休復帰前の職場面談に賢く備える!何を聞く?何を伝える?
育休からの仕事復帰を控えた今、職場に伝えておきたいことがたくさんあると思います。
出産前と比べると、子育てをしながらの仕事は、自分でコントロールできないこと(想定外の部分)もあり、そのことを理解してもらったうえで働きたいものです。
一方、出産前とほぼ同様にバリバリ働きたいと思っていたとしても、「子育て中だから」「復帰したばかりだから」という理由で、職場が本人の意思とは関係なく、“よかれ”で業務量やポジションに配慮しすぎてしまうケースもあると聞きます。
こうしたすれ違いを防ぎつつ、自分にとっても職場(上司)にとっても有意義な場になるようにするにはどうしたらいいのでしょう。
ここでは、互いにプラスになるような復職時の職場面談を考えていきたいと思います。
教員が時短勤務を面談交渉する際のポイントはこちらに書いていますが、押さえたいポイントはどんな職種でも共通する部分が大きいはず。今回は、企業にお勤めの方にもお伺いしながら、一般企業編としてまとめてみました。
面談の目的
まずは、面談の目的を改めて確認しておきましょう。
「自分の懸念事項や配慮してほしいことを、どう伝えたら理解してもらえるか?」
=「自分の状況を伝える場」
と思っていませんか?
例えば、
・2025年4月から復職予定です
・時短勤務で15時半までの勤務としたいです
・両実家が遠方のため、子どもの突発的な体調不良には夫婦で対応しなくてはなりません。その場合は、配慮をお願いします
を伝えるだけでは一方的で、前向きな面談にはなりにくいですよね。
では、どうすればいいのでしょう。
復職面談は、不安なことや配慮してほしいこととともに、仕事への想いを伝える場であるということ。反対に、職場の状況やチームの方向性などについて教えてもらい、互いの情報を共有する場であると考えて臨みます。
職場が自分に求めていることの確認
自分のことを聞いてほしければ、まずは、相手のことを聞くことから!
職場が自分にどんなことを求めているのか把握しましょう。
●仕事の内容について・・・職務内容、仕事量、目標など
●チームの一員としての役割やポジションについて
(例)
・今後育休明け社員が増える予定なので、ロールモデルになってほしい
・アイディア力や子育て経験を活かして、新しい企画を提案してほしい
・後輩の育成に力を入れてほしい
など。
自分にそれらを求める背景や職場の事情なども聞けると、頑張り方がよりイメージしやすいですね。
逆に、この面談をもとにこれからポジションなどを決めるという場合は、判断材料にしてもらえるように、しっかり自分の想いや希望を伝えておきます。
自分の希望の働き方を伝える
A)延長保育や実家のサポート、ファミサポやシッター等を駆使して、仕事で成果を出したい
B)制度が使える期間はフルに時短を使い、子育て最優先で働きたい
A)とB)、あなたはどちらのスタンスに近いですか?(少々、選択肢が極端ではありますが^^)
同じ育休明けの人であっても、当然このスタンスによって仕事の振られ方も変わってくるはずです。
100%希望が通らないにしても、まずは自分の考えをしっかり伝えましょう。
心配なことを伝える
上司から伝えられたポジションや仕事量、あるいは自分のスタンスで仕事をするうえで、心配だなと思うことを正直に挙げておきます。
例)
●退勤時刻
・18時から延長保育になるので、残業はできません。
⇒勤務時間内で終えられるように、見通しを持って効率よく仕事を進めたいと思います。
●早退
・37度5分を超えるとお迎えの連絡が入ることになっています。
●急な休み
・子どもの体調不良で急にお休みすることもあると思います。
●連続での休み
・感染性の病気など、登園許可が下りるまで、複数日連続でお休みとなることがあります。
⇒夫にも交代でお迎えや休みの対応をしてもらう予定ですが、頻度の予想がつかないためご迷惑をおかけするかもしれません。できるだけ、自分の業務は早目に遂行するとともに、進捗状況を常にチームに共有するように心掛けます。
こうしたことを伝えると、あまり良い顔をされないかもしれませんが、絶対に起こりうることなので、その時になって慌てないために予め伝えておく必要があります。
特に、年配男性の上司だったり、子育て世代が極端に少ない部署だったりすると、これらは言われないと、具体的にイメージできないかもしれません。
仕事への想いや努力しようと思っていることを伝える
「心配なことを伝える」のところでも書きましたが、自分がどんな努力をしようとしているのかを知ってもらうことも大切です。
「できないこと」(配慮してほしいこと)とともに、「できること」(こんなところで頑張りたい!)ということについてもしっかり伝えておきましょう。
職場には、子育て中の人だけでなく、介護をしている人や自身の通院や治療をしている人など、様々な事情を持って働いている人もいるでしょう。
そんな中で、“お互い様”という気持ちよい雰囲気で働けるよう、まずは自分から感謝を伝えつつ、貢献できるところで力を尽くしていく。そうすることで、互いに気持ちよくフォローし合える職場にしていきたいですね。
終わりに
久々の職場面談では、緊張する人もいるかもしれません。
行き違いや「伝えておけば良かった!」という後悔を防ぐためにも、伝えることや質問事項をノートにまとめていくことをおススメします。
それを見せながら話すかどうかは別として、頭の整理になるはずです。
大切なのは、相手(上司・職場)の状況を理解しようとする気持ちと、自分の状況を理解してもらおうという努力。
両方を大切に職場面談に臨み、気持ちよく育休明けをスタートできますように。
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