「全部いる!」子どもの捨てない問題、解決策はコレ!片付け上手な子の育て方

子どものお片付け

仕事と子育て・・・忙しい日々を送る中で、ストレスになることの一つが、子どものおもちゃが増えすぎることではないでしょうか。

部屋をきれいにリセットして寝たいのに、リビングには出されたおもちゃがグチャグチャのまま。

片付けやすくするために減らしてほしいのに、「全部いる!」と子どもに言われてしまい、途方に暮れてしまうパパママも多いと思います。

散らかったおもちゃ

私は、これまで、のべ60校ほどの園や学校にお邪魔し、2000人以上の保護者へ子どものお片付け講座をしてきました。

その経験から、なぜ子どもは「全部いる!」と言ってしまうのか、その心理的な背景を解説し、保護者が心がけるべきことなども詳しくお伝えしていきたいと思います。

物を減らしてほしい時、子どもに何て聞く?

さて、皆さんにまず質問です!
おもちゃなど子どものモノが増えてしまい、子どもに減らしてほしい時、何て聞いていますか?

A.いる?いらない?
B.どれ捨てる?
C.イチイチ聞いていたら進まない!聞かずにこっそり捨てちゃう
D.その他

選ぶ

大多数の方が、AかBで聞いているのではないでしょうか。
おそらく、この聞き方だと、子どもは「全部いる!」「どれも捨てたくない!」って言いますよね。

では、それだと全然モノが減らないから、聞かずにこっそり捨てちゃいますか?(C)

実は、これNGなのです。

 

「片づけないと捨てちゃうよ!」「こっそり捨てる」がNGな理由

もちろん、0歳や1歳の頃は、大人が物量をコントロールし、安全に気をつけた環境づくりをする必要があります。

けれども、成長に伴い、「これは私の物」と認識できるようになってきたら、基本的には「こっそり捨てる」のはおススメしません。

なぜなら、「あれはどこにいったの?」と気づいて、大人に捨てられた!と知った時、子どもは捨てられることに恐怖を感じ、モノに執着するようになるからです。
こっそり捨てれば、いっとき目の前はスッキリするかもしれませんが、これでは残念ながら、自分で判断して手放す力が育たないのです。

また、「片付けないと捨てちゃうよ!」という言葉。
親なら誰しもが心当たりがあると思いますが(はい、私ももれなくあります笑)、これもNG言葉です。

なぜなら、「捨てる」をまるで罰であるかのように伝えることで、「捨てる=悪いこと」という刷り込みがされてしまうからです。

そもそも、捨てるって悪いことなのでしょうか。

捨てるとか手放すって、ライフスタイルが変わった証拠。お子さんだったら成長の証ですよね。

であるならば、大人は「捨てる」にマイナスのイメージを植え付けることなく、成長と共に、前に進むために、モノを選ぶ力を育てていく必要があるのです。

手放す

子どもにとって片付けが“自分事“になった時、手放せるようになる

では、どうしたら自ら選べる(減らしてくれる)ようになるのでしょう。

こんなエピソードがあります。

以前、「子どもと整理をしてほしい」と、あるご夫婦から訪問お片づけサポートのご依頼を受けました。
お約束の日にチャイムを鳴らすと、開いた玄関には、目に涙をいっぱい溜めたかわいらしい1年生の女の子が!

どうやら私のことを、「捨てさせるオバチャンが来た!」と思ったようです(笑)。

そこで、女の子に私がかけた言葉は
「今日は、1個も捨てなくていいよ」。

ちょっと意外そうな顔をした彼女(ご両親もそう思ったかもしれませんね!)。続けて私はこう言いました。
「でも、何かこのお部屋で困っていることはある?」

すると、泣きじゃくりながらも、
「見つからない物が多くて、学校の用意に時間がかかるの。忘れ物も時々しちゃう。」
と答えてくれたのです。

そこですかさず、
「そっかぁ。じゃあ、今日は1個も捨てなくていいけれど、○○ちゃんの学校の用意がスムーズにできて忘れ物もなくなるように、分け分けしようっか。」
と言いました。

これには、彼女も同意。

二人で相談した結果、「1年生になってから使っているモノ」と「もう使っていないモノ」に分けることにしました。
「もう使っていないモノ」に分けた物は、パパママの許可を得て、「別のところに移動しようね」と約束してから分け分けをスタートしたところ・・・

なんと!
開始数分で、「もうこれはいいかな」と、自らゴミ箱にポイっとしているではないですか!

さっきまで捨てるのがイヤで涙を溜めていた子が。

一体、何が変化したのでしょう?

きっと、ご両親が整理収納アドバイザーを呼んだ時点では、「パパママのためのお片付け」だったのです。

でも、「私が学校の用意をしやすく、忘れ物もしないように」という目的が明確になった時点で、「自分のためのお片付け」になったのだと思います。

ランドセル

子どもにとっての片付けの目的を「親に叱られるから」だけにしない

子どもにとって「自分のためのお片付け」にするには、叱られてやるとか無理矢理では、うまくいかないということです。

・○○のおもちゃが使いやすくなる!

・広々と工作をするスペースができる!

・友達を呼べる

・探し物・忘れ物が減る

など、子どもにとって片付けのメリットがあることが大事。

あなたのお子さんにとって、どんなことが片付けの目的になりそうですか?

 

手放すことを前向きに捉える言葉

手放すことを前向きに捉えられるようにすることも必要ですね。

ママたちに、成功例を聞いてみました。

手放すことを前向きに

「生まれ変わらせよう」「お兄ちゃん(お姉ちゃん)になったから、卒業だね!」「次の人が、喜んで使ってくれるね」など、手放すことが、“自分の成長”や“誰かの役に立つ”ことだと実感できると、子どもはどんどん手放せるようになります。お子さんに合った声掛けが見つかるといいですね。

 

子どもの片付けで大事なのは「今目の前をきれいにすること」だけじゃない

毎日を忙しく、一生懸命にすごしていると、ついつい「今」を何とかしたいと思うもの。

片付けだってそうです。

でも、子どものお片付けにおいては、「今、目の前をキレイにする」ことだけにフォーカスすると、「怒ってやらせる」「大人が勝手に片付ける」もありになってしまう。

それで、目の前がキレイになったとしても、次に片付けてくれるでしょうか。

いつまでそれを続ければいいのでしょう。

目指したいのは、長い目で見た時、増えたら勝手に減らしてくれる、使ったらちゃんと戻してくれる、そういう力ですよね。

それには、片づけに前向きな気持ちを持ってもらうこと、安心して分けられる環境づくりが大事です。

子どもって、大人が思っているより、「分ける」のは得意なはずですよ!

子どもの力を信じて分けるトレーニングをしていきましょう。きっと、未来に繋がる大事な力が育まれるはずです。

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