「埋める」が目的になっていない?パーキンソンの法則から考える「働き方」の落とし穴
人って空白があると埋めたがる
先日開催した教員の方とのシェア会で、働き方についてこんな工夫をしている方がいらっしゃいました。
「職場のコミュニケーションも大事だけれど、自分の仕事も勤務時間内に進められるように、『教室に籠って集中する時間30分』→『職員室で仕事をする時間30分』といった具合に、時間で区切ってメリハリをつけています。」
この「枠を決める」ってとても大事ですね。
というのも・・・
パーキンソンの法則ってご存知ですか?
イギリスの歴史・政治学者であるパーキンソンが提唱した「パーキンソンの法則」には、
・「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」
・「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」
というのがあります。
ちょっと難しいですが、つまり、「人って、時間もお金も空白があると埋めたくなる」ということです。
例えば、
会議の時間を「1時間」と設定すると、30分で結論が出たのに1時間やってしまう。
ということも、この法則で説明がつくわけですね(思い当たることありませんか?)。
「埋めること」を目的にしない
これを仕事で考えると、やはり私たちは、時間も埋めたくなるわけです。これが「働き方」に繋がるのですね。
私のようなフリーランスだと、「スケジュール表が仕事で埋まっていれば安心で、仕事で埋まっていなければ不安」みたいな感覚を持ちやすいわけです。
その際、「何に繋がる仕事なのか?」や「その仕事は資産になる仕事なのか?」ということは見えにくくなってしまう。
目の前の「スケジュールが埋まっているか?埋まっていないか?」で考えてしまうのです。
上記については、先日、キングコングの西野亮廣さんが分かりやすくお話されていました。
教員の仕事も、そういった視点で再考する必要がありますね。
会議や行事をすることが「目的」になっていないだろうか?
「朝から晩まで働いて疲れた~」と言いながら、それぞれの仕事が未来に繋がるどんな価値を生んでいるか考えているだろうか?
第一線で働く先生方に、立ち止まってそれを考えろというのも酷だと分かっています。
ぜひぜひ管理職、いやもっと上の方々に改革をしていただきたい!
ですが、個々の教員の皆さんには、少なくとも「人は、空間を埋めたら満足してしまう生き物」だということを理解しておいていただくとよいと思います。
余白を大切に。
そして、どうせ埋めるなら「未来に繋がる価値をもたらす仕事」で。
毎日、お疲れ様です!