2022年度から小学校でも導入案!教科担任制のメリットデメリット
2022年度からスタート!?小学校での教科担任制
中央教育審議会の特別部会が、2022年度から小学5、6年生で「教科担任制」を導入する案を示したという新聞記事がありました。
2020年8月21日(金)朝日新聞より
教科担任制は、以前からたびたび議論がなされてきた内容で、2019年4月に柴山文部科学大臣からの諮問があった際にも話題になりました。
今回、2022年度を目途に導入すべきと改めて示されことで、今後、具体的な検討がさらに進んでいくことになります。
現在も、中高校では教科担任制が基本ですが、小学校では1人の教員が1学級を担任し、ほぼ全教科を教えることが多いですね。
そんな中、高学年での「教科担任制」は、専門性の高い教員が教えることで授業の質を高めることに加え、教員の負担軽減につなげる狙いもあるとのこと。
対象の教科として、外国語(英語)のほか理科と算数が例示されています。
私は14年間の小学校教員生活のうち、3年生以外の全学年の学級担任の他、担任外として音楽専科や図工・理科などの教科担当をしたことがあります。
それぞれのよさがあり、一概にどちらがいいとは言い難いのですが・・・
小学校高学年における「学級担任制」「教科担任制」のメリット・デメリットは?
《学級担任制のメリット》
・児童の表情や行動の変化を一日を通して観察することができる(児童・保護者にとっても安心感)
・情報交換や引継ぎの時間がいらない
・授業時間を柔軟に運用できる(時間割の変更がしやすい)
・教科の枠を超えた横断的な授業が可能
《学級担任制のデメリット》
・専門外の教科への不安が生じる
・教材研究に時間がかかる
・担任の負担が大きい
・担任と児童生徒の相性が合わない場合、お互いにキツイ ←これ、結構重要かも(笑)
一方、「教科担任制」のメリット・デメリットは、その逆!と言えばよいのですが、一応改めて挙げてみると・・・
《教科担任制のメリット》
・授業の質が向上する(教材研究を担当教科に集中できる。同じ授業を複数学級で実施できる)
・学級担任と相性の合わない児童も、別の教科で活躍できる。
・中学校への移行がスムーズ
《教科担任制のデメリット》
・児童の実態を広い視野で把握しにくい。情報交換・引継ぎに時間がかかる
・授業時間が柔軟に運用できない(時間割の変更が難しい)
・教科の枠を越えた授業ができない
それぞれメリット・デメリットはありますが
「教科担任制」は、働き方改革から見ても有効な方法の一つと考えられるかもしれません。
また、様々な配慮を要する児童や色々な考え方の保護者が増えている今、複数の目で児童を見ていく必要性が高まっているのも事実です。
整理収納アドバイザー視点から考察すると
これを、整理収納アドバイザー視点から見ていくと・・・
「いつか使うかも」
「もったいない」
という理由からどんどん溜まっていく教材・資料・書類にストップがかけられるのではないか?と思います。
「学級担任制」だと、どんなに教材研究に時間やエネルギーを費やしても、授業は一回勝負。
1時間の授業のために、その何倍、研究授業に至ってはその何十倍の時間をかけて準備することもあるでしょう。
そんな背景が、「もったいない」という想いをもたせ、処分できずに溜まり続けるという要因の一つに。
詳しくはこちらで書いています
⇒教員が書類整理に苦戦する理由
一方、「教科担任制」の場合、教科を絞って教材研究すればよく、同じ授業を複数のクラスで実施することができます(中高の先生と同じですね)。
それに伴い、出張や研修も多岐に渡らなくなることが予想され、資料などの書類も、増えるペースが格段に違ってくるはず!
【予想される効果】
書類や教材の増える量が落ち、管理がしやすくなる
⇒探し物が少なくなり、本来の業務や児童と触れ合う時間が増える!
あくまでも、整理収納アドバイザー視点からの考察です。
現場の先生方のご意見はいかがでしょうか?
終わりに
いずれにしても、先生方の時間と心のゆとりが増え、児童によりよい教育ができることを私は願っています。
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育休中に、仕事効率アップにつなげる整理の考え方や環境づくりをご自分のものにしていただきたいのです。
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