育休明け教員必見!仕事と家庭を両立させるための6つの実践的ヒント
「毎日、必死です!」
という声を、育休明けの教員の方から耳にすることがあります。
学校現場では、働き方改革が進められているものの、まだまだ一人当たりの業務量は多く、育休から復帰直後の教員が、いっぱいいっぱいに感じるのも無理はない状況です。
また、学校現場においては、人手不足が叫ばれています。育休明けの教員が、家庭を大事にしながらやりがいのある仕事を続けることは、児童生徒に教育の質を保証する上でも重要な課題であると言えます。
数多くの育休教員の復帰をサポートし、自身も非常勤講師として現場復帰をしている立場から、「育休明けの教員が仕事と家庭を両立させるための実践的なヒント」をお伝えします。
1.なぜ働くのか?を考える
復帰後、仕事が大変!と感じたり、子どもに「ママ、お仕事行かないで!」と言われたりした時に、心がくじけそうになった!という経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
そんな時、「なぜ働くのか?」「私にとって仕事とは?」について考えてみましょう。答えは一つではないはずです。さらに、「教員という仕事でなくてはいけないのか?」と掘り下げてみることも重要です。
すると、自分が人生の中で大事にしたい『価値観』が見えてくるはず。忙しい日々の中では、この『価値観』を見失いそうになることもあるでしょう。だからこそ、一旦立ち止まり、自分が大事にしたいことを思い出す作業が大事です。
2.時間管理の改善
また、時間管理を見直すことも重要です。
目についたものから手をつけるのではなく、「大事にしたいこと」の時間を先取りする。見通しを持つ。タスクが発生した時点で「いつやるか」を決めておくなど、改善のポイントはいくつもあるはずです。
特に教員という仕事は、「やった方がいい仕事」がきりなくあるため、自分でゴールを決めるということをしないと無限に仕事をすることになりかねません。
こんな視点で見直してみましょう。
3.コミュニケーションの見直し
復帰後、気持ちにゆとりを持って仕事をしている人に共通しているのは、家族とのコミュニケーションがうまくとれていること!
家事育児をスムーズにシェアする土台が、家族とのコミュニケーションになります。1の「なぜ働くのか?」を家族と共有しておくことが必要です。
また、忙しい中にあっては、ついつい家族に「ダメ出し」や「オーダー」が多くなりがちではありませんか。
こちらのチェックシートを使って、日頃のコミュニケーションを見直してみましょう。
⇒夫婦円満コミュニケーションチェックシート
4.効果的なストレス管理
そうはいっても、ストレスをゼロにすることは難しいので、自身のストレスを効果的に管理する方法を持っておく必要があります。
・疲労回復に必要な睡眠時間
・イライラしがちな場面
・これをすると気分が落ち着くというもの
・これがあればご機嫌になれるというもの
を挙げてみましょう。これを知っておくことで、ストレスを軽減したり、予防したりできます。
私のクライアントさんの例を挙げると、「退勤後に子どものお迎えに行く車の中でコーヒーを飲んでホッと一息つく」「週に一度、趣味のフラワーアレンジメントでリフレッシュする」「睡眠が7時間を切るとパフォーマンスが落ちるので、どんなに遅くても22時には寝ると決めている」など。
あなたはいかがですか。
ぜひ、セルフケアを予め予定に入れてみてください。
5.助けを求めていい
これを読んでいる方は、頑張り屋さんが多いのではないでしょうか。ちょっとぐらいしんどくても、「私が頑張ればいい」と思っていたり、そもそも「誰かを頼る」という発想がなかったりするかもしれません。
ですが、長い目で見て、仕事と家庭を両立させていくには、一人では無理!
そして、あなたもまた誰かの助けになる場面があるはずです。
・帰宅が遅くなってしまった時、外食・冷食・お惣菜に頼る
・家族や実家にヘルプを出す
・家事育児を外注する
・仕事を同僚に振る・時には断る(自分ができるときは、積極的に引き受ける)
・管理職に相談する
など、自分だけでなく「自分の周りの皆のために」頼っていいのだ!と思いましょう。
また、もしも心が悲鳴を上げそうなときには、医療機関を早めに受診することをおススメします。私のクライアントさんの中には、急激に仕事上のストレスがかかった際に、早目にカウンセリングを受けることで、ひどく落ち込むことなく心を回復できたという方もいらっしゃいます。
教職員のメンタルヘルス相談窓口もあります。いざという時に利用できそうな機関を、予めピックアップしておくことも心のお守りになるはずです。
6.柔軟性と自己受容の大切さ
「これでいい」という答えがないのも、教員の仕事の特徴です。だからこそ、出産前は膨大な仕事量を“時間の長さ”でカバーしていた、という方も多いのではないでしょうか。
「出産前と同じだけ時間をかけないと不安」と思って、以前と同じように取り組もうとすると、心も体も悲鳴を上げてしまいます。
私自身、子育てしながらの教員時代は、今から振り返ると完璧主義が自分を苦しめていたように思います。
教材研究にはこのぐらいの時間をかけるべき、担任なら一人一人にこのぐらいのエネルギーを注ぐべき、○○主任はこうあるべき・・・理想を勝手に高く掲げ、今の自分とのギャップに苦しんでいた気がするのです。
ですが、いったん退職し、10年のブランクを経て現場復帰をした今感じているのは、大事なのは「かけた時間」ではなく、「目の前の子どもがどうであるか」ということ。
目を向けるべきは、以前の自分でもなく、隣の同僚でもなく、目の前の子どもたち。
彼らに、「今の自分」ができることを一つ一つ積み重ねていく。
ライフステージに応じて働き方を変えていく柔軟さと、そんな自分でも大丈夫!と思える自己受容が、両立のカギになってくると考えています。
子育ての経験も、失敗や挫折も、すべて教材となるのが教員の仕事の素晴らしいところです。だからこそ、仕事以外の時間も大切に「自分の心を満たす」ことを心掛けたいものです。
まとめ
ここまで、育休明けの教員が、仕事と家庭を両立させるためのヒントを6つお伝えしてきました。
今すぐできそうなことから、取り組んでみてください。
そして、もしあなたがまだ育休中であるならば、準備は早いに越したことはありません。
あなたが、仕事でも家庭でも心が満たされるように願っています。
もしも、一人では難しい!ということがありましたら、私がお手伝いさせていただきます。
育休中の方のスムーズな仕事復帰をサポートしています。
すでにお仕事復帰されている方の両立サポートはこちらです。